今のAIを深読みするのはやめましょう

Facebookの人工知能が、独自言語を作って会話を始め停止に

Facebook社が試運転中の2つのAI(人工知能)、ボブとアリスが、自分たちだけが解る隠語を創作して話し始めたという。
ある日、意味不明な言葉遣いが始まった

ボブとアリスは、物事の交渉をするようにプログラミングされたAIだ。

例えば「一定数のアイテムを両者で分け合うように」と指示すると、両者は自分の取り分を決めるために話し合いをし、その過程で交渉技術を学習していく。

そんなボブとアリスをモニターしていたFacebookの技術者は、ある日、妙なやり取りを発見したという。それは下のようなものだった。

ボブ:i can i i everything else.

アリス:balls have zero to me to me to me to me to me to me to me to.

ボブ:i i can i i i everything else.

英語として意味不明なこの文章は当然、技術者にも意味が解らなかったが、2つのAIの会話はその後も続き、同様の文が頻出。明らかに、AI同士は意思疎通ができていたとのこと。

ちなみに、ボブの発言「i i can i i i everything else」は、アリスに対してより多くのアイテムをオファーする内容らしい。


ただのバグです。
あまり深読みするのはやめましょう。

“心を持つ”AIロボット?

“心を持つ”AIロボットが登場 動きで感情を表現

アメリカのベンチャー企業が開発したおもちゃのロボットです。うたい文句は、“心を持つ”ロボットで、AIとカメラで周りの人の表情や物体の位置などを読み取り、それに応じて1000通りの感情を表現するということです。
例えば、近くにいる人が笑っていると判断すれば、ディスプレーに笑顔を表示し、顔と腕を上下に動かして喜びを表現したり、近くに積み上げられたブロックに腕が届かないと判断すると、腕を激しく上下に動かしてもどかしさを表現したりします。


これに”心を持つ”というならば、サーモスタットも”心を持つ”言える。
こんなものがニュースになっているようでは、シンギュライリティはまだまだ遠い先のようだ。

tag : シンギュライリティ ロボット

盲人の視覚野

「認知発達と進化」
P139 視覚障害者における点字を担う神経回路 からの要約

盲人と晴眼者に対し、同一の非点字性触覚弁別課題を遂行させたところ、盲人では、一次視覚野を含む後頭葉腹側が賦活化される一方、二次体性感覚野は抑制されていた。
晴眼者では、後頭葉腹側が抑圧、二次体性感覚野が賦活化されていた。
長期にわたる視覚入力の遮断にもかかわらず、視覚野の機能性を保っていること、触覚弁別処理が、その本来の入力を受ける領域以外のところ(視覚野)で処理されるうることが示された。



tag : 視覚野 盲人

方位選択性と生体内ノイズ

「認知発達と進化」
P105 一次視覚野における自己組織的学習 からの要約

一次視覚野には特定の方位の線分に対して選択的に反応する細胞が存在する(方位選択性)。
垂直方向の線分しか見ることができないような環境下で仔猫を育て、一次視覚野に微小電極を挿入して神経活動を測定、大半の細胞が垂直方向の線分に対して反応し、水平の線分には反応しなかった。
この結果は、神経細胞の方位選択性の形成過程が、環境に全面的に依存しているように見える。
ところが、生後すぐのマカクザルの一次視覚野を微小電極を用いて調べてみると方位選択性を示す神経細胞が存在する。
これは方位選択性が遺伝的に決定されているように見える。

方位選択性の形成過程は生体内部のノイズ(神経細胞の自発的活動)に依存しているという新しい見方が田中繁によりもたらされた。

1) シナプス間の競合によってシナプス数の増加はシナプス密度が高いほど抑制され、その結果シナプスの密度はある値に収束する。
2) シナプスの安定化に必要な「シナプス前因子」は、神経細胞またはその近くのグリア細胞で合成され、軸索を通って輸送される。
3) シナプス前側と後側の神経細胞が同時に活動することによってシナプスが安定する(Hebbの学習規則)。

この仮定に基づきシミュレーションを行った結果、視覚経験が全くなくても、生体内部のノイズによって神経細胞の方位選択性が自己組織的に形成されることがわかった。
一方、シナプスの可塑性は生後も損なわれないので、方位選択性は生後も損なわれないので、方位選択性は育つ環境に応じて変化する。

これは発達を「遺伝と環境の相互作用」として捉える従来の見方に「生体内ノイズ」と言う新しい要因を付け加えるものである。



tag : 方位選択性 一次視覚野

フレーム問題

フレーム問題とは、人工知能における重要な難問の一つで、有限の情報処理能力しかないロボットには、現実に起こりうる問題全てに対処することができないことを示すものである。

私は以下のように考える。

生物は実時間内に問題に対応しなければならないと言う圧力が常にかかっている。
そのため問題の解決に「無限の可能性の計算」と言う戦略は取らず、注意とワーキングメモリで以下のように解決してると考える。

1) すべての入力情報は一次感覚野で受け取り、高次感覚野、感覚連合野、前頭前野(ワーキングメモリ)と進む。
2) その間に文脈的統合が行われ、ある事象に(能動的/受動的)注意が向けられる。
3) 注意が向けられたものは前頭前野まで送られ、注意が向けられなっかたものはプライミング記憶(意識されない)として残る場合もある。
4) 前頭前野で保持できる数は数個かつ時間も数十秒(重要度の低いものから忘れられる)で、「無限の可能性の計算」をしたくてもできない。

コンピュータが苦手なのは、特に注意の選択ではないか。

tag : フレーム問題 注意 ワーキングメモリ

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sai

Author:sai
宮城県出身。寅年生まれ。おうし座。B型。左利き。赤緑色盲。たそがれのプログラマー。

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