赤ちゃんはなぜサルの顔を識別できるのか

9ヶ月以前のヒトの赤ちゃんは、サルの個体識別ができるという。ヒトの大人は飼育員だったり、よほど個体に違いがなければ識別できない。

識別できているかどうかの実験方法は、まずサルの写真を赤ちゃんにじっくり見せ、次に違うサルの写真を見せる。赤ちゃんは新規刺激に注視する傾向があり、新規の写真のほうをより注視することから、識別していると判断している。
大人の場合は、どちらも均等に見ることから識別できていないと判断される。

なぜこのようなことが起こるのか。
私の仮説は、赤ちゃんにはまだサルの明確な長期記憶がないからだと思う。
サルの長期記憶が明確にできていないため、どちらのサルの写真も新規刺激なのである。
大人の場合は、どちらの写真からもサルの長期記憶が想起されるため、どちらも新規刺激とはならない。

てんかん手術で海馬を切除したことにより、健忘症(手術2年以上前のことは覚えているが、手術後の出来事は数分前のことも記憶できない)となったH.M.氏は、後年鏡で自分の顔をみると驚愕したという。鏡には自分の顔が映ることを予測(若いころの自分)したが、鏡の中の自分の顔と一致せず、鏡の顔が新規刺激となったためであろう。

赤ちゃんがサルの個体識別できるのも、これと同じ原理ではないだろうか。

tag : 赤ちゃん サル 個体識別

「コネクトーム」を読んで



コネクトームとは「脳の全神経細胞ネットワーク地図」。

コネクトームには、部位コネクトーム、ニューロン・タイプ・コネクトーム、ニューロン・コネクトームの3つがあり、最初の2つは誰でも同じような接続性を持っているが、ニューロン・コネクトームは他の誰とも異なる唯一無二の存在。人間のコネクトームは遅くとも二十一世紀末までには得られるだろうとのこと。
これだけのことを書くのに、400ページ以上を費やす時間があったら、とっとと仕事をしてくれ。

tag : コネクトーム

「意識はいつ生まれるのか」を読んで



統合情報理論 基本命題:

ある身体システムは、情報を統合する能力があれば、意識がある。


第一の公理:

意識の経験は、豊富な情報量に支えられている。つまり、ある意識の経験というのは、無数の他の可能性を、独特の方法で排除したうえで、成り立っている。いいかえれば、意識は、無数の可能性のレパートリーに支えられている、ということだ。


第二の公理:

意識の経験は、統合されたものである。意識のどの状態も、単一のものとして感じられる、ということだ。ゆえに、意識の基盤も、統合された単一のものでなければならない。


第一第二の公理を組み合わせた命題:

意識を生み出す基盤は、おびただしい数の異なる状態を区別できる、統合された存在である。つまり、ある身体システムが情報を統合できるなら、そのシステムには意識がある。


本の帯に「利己的遺伝子以来の衝撃!」とあり、大いに期待したが、大雑把な理論に思え残念だった。意識が成立するための条件ではなく、意識が成立するためのメカニズムやクオリアなどのハードプロブレムに言及してほしかった。

tag : 意識

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sai

Author:sai
宮城県出身。寅年生まれ。おうし座。B型。左利き。赤緑色盲。たそがれのプログラマー。

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