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タイム-オン(持続時間)理論



「マインド・タイム」から

タイム-オン理論の2つのシンプルな主張:

1) 意識(アウェアネス)を伴う感覚経験を生み出すには、(その感覚事象が閾値に近い場合)適切な脳活動が最低でも約500ミリ秒間持続していなければならない。

    (「意識を伴う感覚的なアウェアネスに生じる遅延」参照)

2) したがって、この同じ脳活動の持続時間アウェアネスに必要な持続時間よりも短い場合でも、この脳活動にはアウェアネスのない無意識の精神機能を生み出す働きがある。すると、無意識機能の適切な脳活動の持続時間タイム-オン)を単に長くさえすれば、意識機能に変わる。

実証的検証:

・視床の感覚上行路へ連発刺激を与える(神経細胞活動のタイム-オンの長さを制御することができる)。
・1秒間に72パルスの連発刺激を、持続時間は0(刺激なし)から約750ミリ秒の範囲でランダムに試行ごとに変える。
・被験者は、最初に1秒間点灯するライト(L1)か、続けて1秒間点灯するライト(L2)のどちらの期間に刺激かあったかを強制的に(アウェアネスがなくても)回答する。

結果:

持続時間は0(刺激なし)の場合、正答率50%。
・14~150ミリ秒(1~10パルス)では、正答率は明らかに50%を超えていた。
・150~260ミリ秒では、正答率75%。
・正解したがアウェアネスがない場合よりも、正解し最小限のアウェアネスがあった場合では、400ミリ秒間刺激持続時間の延長が必要だった。



タイム-オン理論はどのように私たちの精神機能に影響を与えるか?

1) すべての意識を伴う精神事象が実際には無意識に始まっている

2) 発声すること、話をすること、そして文章を書くことは、同じカテゴリに属する。

3) ピアノやバイオリンなどの楽器の演奏または歌唱も、同様の、行為の無意識のパフォーマンスの働きよるものに違いない。

4) 感覚信号に対する迅速な行動、すなわち運動反応は、すべて無意識に行われる。

5) 無意識の精神機能がより持続時間の短いニューロン活動によって生み出されている場合、その精神機能はより速いスピードで進行することができる。信号へのアウェアネスがなくても信号の検出と選択反応を強制する私たちの実験から判断すると、無意識機能での神経活動の有効なタイム-オンは、約100ミリ秒以下と極めて短い可能性がある。

6) 意識経験が現れる場合、中途半端を許さない(オール・オア・ナッシングの)性質がある。500ミリ秒間フルに活動が持続した場合にだけ、閾値のアウェアネスはいわば突然浮かび上がる

7) 継続した意識の流れについて人々がよく知っている概念というのは、意識的なアウェアネスのタイム-オンの必要条件と矛盾する。意識を伴う思考プロセスには非連続的な独立した事象が含まれていなければならないことを、私たちの証拠は示している。私たちの一連の思考のスムーズな流れという主観的な感情は、異なる精神事象がオーバーラップしているということで、おそらく説明がつく。

8) 意識経験のタイム-オンの必要条件は、どの時点においても意識経験を制限する「フィルター機能」の機能を果たすことができる。1秒間につき何千回も脳に到達する感覚入力のうち、意識的なアウェアネスを生み出すことができるものはほとんどないことは明らかである。おそらく注意のメカニズムが、与えられた選択された反応を、アウェアネスを引き出すために十分長い時間持続させる

9) 信号の無意識の検出は、意識を伴う信号のアウェアネスとは明確に区別しなければならない。

10) サブリミナル知覚、つまりサブリミナル(閾下)の刺激に対して意識的な自覚が本人にない場合でも、そのサブリミナル刺激を無意識に知覚できる可能性が明かにある。

11) タイム-オン理論は、無意識および意識機能はどちらも同じ脳の領域の同じニューロン群によって、媒介されていることを示唆する。もし、2つの機能間の移行が単に、アウェアネスを生み出す類似した神経細胞活動の長い持続時間によって生じるのであるならば、それぞれについて異なるニューロンの存在を仮定する必要はなくなる。

12) 意識経験内容の変容は重要なプロセスであると、心理学と精神医学の立場から認められている。自分がイメージを歪めているということに気づいていないし、そのプロセスも無意識のものであるようだ。感覚イメージをただちに意識できるとすると、意識的イメージを無意識に変容できる機会はなくなる。意識を伴う感覚アウェアネスが現れるまでの時間間隔の間に、脳のパターンがイメージを検出し、意識経験が現れる前に内容を修正する活動が生じることによって、反応することができる。
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テーマ : 意識・認識・認識論
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : タイム-オン 持続時間 ベンジャミン・リベット アウェアネス

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Author:sai
宮城県出身。寅年生まれ。おうし座。B型。左利き。赤緑色盲。たそがれのプログラマー。

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