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選択的注意と視覚的意識

選択的注意には早期選択モデルと後期選択モデルがあり、

両耳聴の実験結果より、注意の向いていない感覚入力が無視されることから、感覚入力処理の一連の過程のかなり初期の段階で選択が働くという早期選択説が唱えられた。しかしパーティなどで注意を向けていない会話からでも、自分の興味がある言葉がでると途端に知覚され、注意がその人の発言に向くことがある。注意を向けていない感覚入力も意味処理の段階まで処理され、後期の段階でブロックされるという後期選択説が提案された。


最近の研究では早期選択モデルが支持されているが、刺激が完全にブロックされるわけでもないらしい。

後頭部の電極で記録される誘発脳波の測定で、刺激開始後P1成分(P:positive、潜時:100ms)に、注意と刺激の位置が一致していたときの方が約2倍大きいという結果が得られた。これは注意の向けられていない刺激の処理が一連の処理過程の中の比較的初期の段階でブロックされるという早期選択モデルを支持する。しかし注意の向けられていない刺激による脳活動も小さくなるだけで0にはならず、後の処理段階まで弱いながらも伝わっていく可能性を示唆している。
注意を制御する脳部位の場所はfMRIで調べられ、手がかり刺激提示直後、まだ標的刺激が提示される前に、活動が高まった脳の領域は、下頭頂葉、前頭前野の背外側部、視床の視床枕であった。


また注意の移動にはそれぞれ別の脳領域が関わっているらしい。

空間的注意の移動には、解放、移動、捕捉の3ステップがあり、半側空間無視の患者の臨床テストから、頭頂葉損傷が注意の解放に問題があることを示唆している。またサルの実験から視床枕が注意の捕捉に関わっていることが示唆されている。


以上「認識と行動の脳科学 (シリーズ脳科学)」から



記事「一次視覚野の2つの活動ピークと意識の成立」で、

 画面上に一様な模様を提示して、それを見ているサルの一次視覚野の神経細胞活動を記録すると、最初の活動のピークは画面上に刺激を提示してから30ミリ秒後に起こり、100ミリ秒前後でまた活動が増加する。
・・・
 ヒトを対象とした磁気刺激という手法で、一次視覚野のふたつめの活動のピークだけを抑制すると、視覚刺激の判別能力が低下した。高次領域へ行った信号が一次視覚野に戻ってくることが、視覚的意識の成立に必要であることが証明された。


とあるが、2つめの活動のピーク(P1)が注意によるものと思われる。この「注意」の影響を分離したのが、記事「第一次視覚野が意識内容の変化に応じない」である。

関連記事:
一次視覚野の2つの活動ピークと意識の成立
第一次視覚野が意識内容の変化に応じない
関連記事

tag : 選択的注意 早期選択モデル 視覚的意識 一次視覚野 P1成分 視床枕

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宮城県出身。寅年生まれ。おうし座。B型。左利き。赤緑色盲。たそがれのプログラマー。

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