笑いと自己報酬系
報酬系は好きな食べ物、それをあがなう金銭などの外部要因に志向して、それを得たときに報いられる身体的あるいは心理的充足感とかかわる。これはどちらかというと生物的充足感に近い。一方、自己報酬系は自身が生み出した報酬(あるいはそれに近いもの)に対して、身体的あるいは心理的に充足した場合であると考えてみたい。笑いについていえば、ユーモアや落語のオチの理解による楽しい快の笑いがそれにあたり、愛想笑いなどはそうではないと想定する。つまり、本人が広い意味で内発的な努力の結果得たものである。勉強をがんばって満点をとる、長年温めていたアイデアが実現する、あるいは美術館で美しい芸術作品に感動する、といったことが想定される。
と筆者は述べているが、笑いに限らず、行動の大部分は、その多少にかかわらず、報酬系がかかわっていると私は考える。(外部)報酬系や自己報酬系という区別も不要というか意義を見出せない。
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