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ワーキングメモリと長期記憶と言語処理



「運動と言語 (認知科学の新展開 3) 」
--- 6 ワーキングメモリ言語処理 --- から


ワーキングメモリの保持機能が、言語システムと密接に関わっているという考えは、以前からあり、現在ではほとんどの研究者が言語システムとワーキングメモリの関係を認めている。その根拠としては、言語習得過程において音韻ループあるいはワーキングメモリシステムが重要な役割を果たしているという研究結果が有力である。また、音韻ループの活動自体が長期記憶に支えられているという認識も定着しつつある。



音韻ループとは異なる角度から、長期記憶ワーキングメモリの関係をしめした仮説を以下に3つ。

1)長期ワーキングメモリ(EricssonとKintsch)

短期ワーキングメモリに保持されている検索手がかりをもとにして、後ですぐアクセスできるような形で長期記憶中に貯蔵されている情報を長期ワーキングメモリと名づけた。そして長期記憶からの効率のよい検索を支えているのが検索構造であり、たとえば記憶術者の優れた記憶能力は、この検索構造を作り上げる能力を反映していると考えることができる。



2)仮想短期記憶(Cowan)

実際の(短期)のワーキングメモリ内に、長期記憶の情報を指し示す手がかりがあるとき、この手がかりによって、長期記憶の情報は「あたかもワーキングメモリ内にあるかのように」すばやく検索される。長期ワーキングメモリでは、長期記憶の情報の素早い利用は、特定領域に関する知識と技能に裏づけられたものであるが、仮想短期記憶では、すべての領域で、あたかも短期記憶を利用するように長期記憶を利用することがあると考えている点に違いがある。またワーキングメモリを長期記憶の活性化した部分であり、ワーキングメモリと長期記憶の間に連続性を想定している。



3)エピソード・バッファ(Baddeley)

長期記憶からの情報や他のサブシステムからの情報を統合し、多様相的な表象を保持するシステムであると考えられる。そしてこのシステムは、概念的には長期ワーキングメモリや仮想短期記憶のような働きを持つものであると想定されており、言語処理の途中で必要な情報を一時的に保持するという機能を担うものである。



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テーマ : 意識・認識・認識論
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : ワーキングメモリ 長期記憶 言語処理 音韻ループ エピソード・バッファ

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宮城県出身。寅年生まれ。おうし座。B型。左利き。赤緑色盲。たそがれのプログラマー。

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