スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

学びとは何か



P196から

ただし、思い込みなしで何かを学習することは、ほぼ不可能であるということを再度強調しておきたい。人は何がしかの「あたり」(直観)がなければ、何かを学習することは非常に難しい。


すでに何度も述べたように、何かを学習し、習熟していく過程で大事なことは、誤ったスキーマをつくらないことではなく、誤った知識を修正し、それとともにスキーマを修正していくことなのである。


「思い込み」がなければ、フレーム問題に陥って一歩も動けない。そして、その「思い込み」を修正することができるアルゴリズムが人工知能開発の鍵となる。
スポンサーサイト

tag : 思い込み

大脳皮質における自発発火とゆらぎとスパイクタイミング依存可塑性(STDP)

Clinical Neuroscience Vol.34 (16年) 08月号 ディープラーニング―人工知能は脳を超えるか

「対数正規分布するシナプス結合の意味」が面白かった。

大脳皮質における神経活動の非常に興味深い点は、各神経細胞のスパイク発火時刻が、全くランダムなタイミングで不規則に生成されているように見える点である。その間、各神経細胞の膜電位も、静止膜電位と発火閾値の中間程度まで上昇して強くゆらいでいる。…
さらに興味深いことに、膜電位の揺らぎと不規則な発火活動は、神経ネットワークが外部から何の入力を受けていないときにも持続的に観測される。…
ここで注目すべきは、自発ゆらぎの生成と維持が神経系では非常に困難な点である。まずネットワークから単離した単一の神経細胞は、自発活動はほとんど行わず、さらに定常入力に対して正確なタイミングで規則的に応答することが確認されている。このため単一神経細胞の性質からは、自発ゆらぎを説明できない。多数の神経細胞のネットワークを組むことで、自発発火を集団として維持することも可能だが、ネットワーク中の不規則発火は不安定化しやすく、多数の神経細胞が同時発火する発作的な状態に簡単に移行してしまう。
つまり自発ゆらぎの存在は自明ではない。それどころか発作的な同期発火を引き起こす危険性すら伴っている。それにもかかわらず我々の脳内で自発ゆらぎが持続している事実は、神経ネットワークが自発ゆらぎを維持する何らかの構造を備えており、ゆらぎが大脳皮質の情報処理にとって重要な役割を果たす可能性を強く示唆するように見える。

その鍵の一つが、シナプス結合強度の対数正規分布である。最近の研究によって、少数の非常に強いシナプス結合と多数の弱い結合が共存することで、一般には不安定な自発ゆらぎが安定して維持されることがわかってきた。…

大脳皮質の各領野が実現する機能の多くは、未知の入力や未来など、何らかの推定問題として定式化できる。大脳皮質はこの推定問題を、経験に基づいた教師なし学習によって解決している可能性が高い。…
不均一なシナプス結合や神経活動のゆらぎは、この機能の実現に重要な役割を果たしている可能性が高い。大脳皮質のゆらぎの性質と合致する有望な仮設の一つが、「大脳皮質のネットワークは外界の生成モデルに対応しており、確率的なスパイク発火活動は、その生成モデルからのサンプリングである」というものである。…
この仮説に基づく最近の研究によって、ゆらぎを伴うスパイク発火活動が、マルコフ連鎖モンテカルロ法のような高次元の確率分布からのサンプリングを可能にすること、生成モデルの確率分布が、スパイクタイミング依存可塑性(STDP)に近いシナプス可塑性で実装できること、さらに、この仮説を実装した簡単な数理モデルによってnoize correlationなどの神経活動のゆらぎの性質が矛盾なく説明できることが報告されている。


人工知能のさらなる飛躍には、スパイクタイミング依存可塑性(STDP)は必須と思われる。
それを可能にすると思われる自発発火とゆらぎの環境、自発発火とゆらぎを生み出すと思われる「対数正規分布するシナプス結合」。
バックプロパゲーションによる学習のみでは限界があるであろう。

tag : 対数正規分布するシナプス結合 ゆらぎ 自発発火 スパイクタイミング依存可塑性 STDP

「コネクトーム」を読んで



コネクトームとは「脳の全神経細胞ネットワーク地図」。

コネクトームには、部位コネクトーム、ニューロン・タイプ・コネクトーム、ニューロン・コネクトームの3つがあり、最初の2つは誰でも同じような接続性を持っているが、ニューロン・コネクトームは他の誰とも異なる唯一無二の存在。人間のコネクトームは遅くとも二十一世紀末までには得られるだろうとのこと。
これだけのことを書くのに、400ページ以上を費やす時間があったら、とっとと仕事をしてくれ。

tag : コネクトーム

「意識はいつ生まれるのか」を読んで



統合情報理論 基本命題:

ある身体システムは、情報を統合する能力があれば、意識がある。


第一の公理:

意識の経験は、豊富な情報量に支えられている。つまり、ある意識の経験というのは、無数の他の可能性を、独特の方法で排除したうえで、成り立っている。いいかえれば、意識は、無数の可能性のレパートリーに支えられている、ということだ。


第二の公理:

意識の経験は、統合されたものである。意識のどの状態も、単一のものとして感じられる、ということだ。ゆえに、意識の基盤も、統合された単一のものでなければならない。


第一第二の公理を組み合わせた命題:

意識を生み出す基盤は、おびただしい数の異なる状態を区別できる、統合された存在である。つまり、ある身体システムが情報を統合できるなら、そのシステムには意識がある。


本の帯に「利己的遺伝子以来の衝撃!」とあり、大いに期待したが、大雑把な理論に思え残念だった。意識が成立するための条件ではなく、意識が成立するためのメカニズムやクオリアなどのハードプロブレムに言及してほしかった。

tag : 意識

ハーモニー



pooneilの脳科学論文コメント」のブログに誘われて読んでみた。

近未来SF小説で、体内に埋め込まれた医療分子(WatchMe)が個々人の健康状態を常にモニターし、風邪すら引かない世界。しかし、脳まではその影響が届かず自殺などは防げない。それを克服すべく意志までも制御できる世界へと。

読んでいるときは知らなかったが、著者の伊藤計劃さんはこの本を書いた後、2009年3月に肺がんで亡くなる。享年34歳。この情報により私の記憶が強化される不思議。

tag : 意志 意識

新着図書情報

2017年8月発売

2017年4月発売

2016年11月発売

2015年10月発売
にほんブログ村
にほんブログ村 科学ブログ 脳科学へ
広告
最新記事
お勧めの本
カテゴリ
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

sai

Author:sai
宮城県出身。寅年生まれ。おうし座。B型。左利き。赤緑色盲。たそがれのプログラマー。

リンク
RSSリンクの表示
最新トラックバック
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。